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ベーキングパウダーを使わずにお菓子を焼くということ1

ベーキングパウダーを使わないでケーキを焼く、ということを考え始めてからいろいろとチャレンジしています。

まずはシフォンケーキから。
こちらは丈夫卵との出会いによって完成しました。
卵の力だけで膨らませる。
型抜き以外ではなんの問題もありません。
ベーキングパウダーを使わないと、しっとりとふわふわに焼き上がります。
これは今までに無い食感です。
このシフォンケーキの虜になって、なんとか販売できるようなレシピにと時間を費やしてきました。

これは卵によってものすごく差が出ます。
色、香り、味、食感、全てが卵で左右されます。
卵黄、卵白の量をきっちりはかったとしても、水分の含有量が違えば全く違いますし、卵黄の色によってケーキの色は違ってきます。

そもそも卵かけご飯を食す日本人。
黄身が重要と考えられているのです。
鶏も黄身重視で育てられています。
黄身をどういうふうにしたいかで、餌が変わるのです。
しかし、よっちゃんは白身にこだわりたい。
いいメレンゲを作りたいからです。
なかなかそこに応えてくれるような卵に出会いがありませんでした。
ほんとうに、鶏が食べるものがダイレクトに出る卵。
そこに卵の差のひみつがあるのです。

そのうえ、現在国産の卵と呼べるものはとても少ないそうです。
国産の卵と呼べるのは、鶏の餌が全て国産であることが条件なのだそうです。
外国から輸入された飼料を食べた鶏の卵を食べているということは、その餌の輸入がなくなれば卵がなくなる、という意味でもあります。
7割以上がこうした卵だということは、日本人の味覚も食生活も変わってしまって当たり前のような気がしてきました。
できるだけ、国産の餌を食べている鶏が産んだ卵がよいなぁと普通に思いました。

今まであまり意識していなかった卵。
ひとつには、私がアトピーで、卵や乳製品をとると肌が痒くなるという症状があったからです。
卵や乳製品は自分の食生活の中から排除してきました。
ところが、人生の相方がおいしいケーキを焼く。
妊娠して猛烈に乳製品が食べたくなる。
これが卵と乳製品を摂取する生活の再スタートでした。
卵を意識して食べるという生活は約20年ぶり。
こどものころは近所の乾物屋さんの店先にざるに盛られた卵を買っていました。
今はスーパーで6個もしくは10個パックで買うのが一般的。
あららら。なんだかいろんな卵があるけれどどう違うのかちっともわからなーい。
というところから始まりました。
最初は安い卵を。それからすこしづつ色んな卵を食べてみました。
妊娠中ということもあって必要な栄養素だったのかもしれませんが、痒くなるということはありませんでした。

割ったときにまず色も匂いも形も違うということがわかってきたけれど、はてさてメレンゲにいいのはどんな卵なのだろう。
よっちゃんがシフォンケーキの試作を続ける度に試食。
そしてだんだん、なんだか今回のは水分が多いとか、ぷりぷりしているとか、いろんな違いがわかってきました。
そして以前にブログで卵を探していますと書いたときに教えていただいたのが、丈夫卵でした。
これはすばらしい。
送られてきた卵にはうっすら羽毛がついているのです。
卵を洗っていないということです。
そのために、常温でもとても長い間保存が出来ます。
そうですよね。
鶏は産み落とした卵をあらったりしません。でも、卵が孵るまでに腐っちゃうなんてことはありません。
とても自然なことだと思いました。
割ってみると、黄身は普通に黄色く(オレンジ色ではない)まんまるで、白身にものすごくねばりがあります。
「!これはうまくいくかも!」
割った瞬間によっちゃんはそう思ったそうです。
計量してびっくり。
よっちゃんのレシピにぴったりの卵白と卵黄の量なのです。
普通は卵黄が余分に余ってしまうのですが、丈夫卵では余りが出ません。
ほぼぴったりなのです。
これなら卵黄の使い道を別に考える必要もありません。
すばらしい。
そして立てたメレンゲがよっちゃんの目指すところそのものだったのです。
「うお〜〜〜すげ〜〜〜〜〜!」厨房から雄叫びが聞こえました。
こんなことってあるのですね。
シフォンケーキは何度も途中で挫折し、しばらく作るのをやめてみたこともありました。
でもやっぱりふわふわのシフォンケーキが食べたいとやり続けてきた甲斐があったというもの。
この卵に決めました。

そして、実は第2子出産後アトピーというか主婦湿疹というかに悩まされていたので、乳製品や卵の摂取は控えめにしておりました。というのは、別に卵にアレルギーがあるわけではないのですが、卵を食べるとなーんか『イヤーな感じ』がすることがあるのです。それは、身体に合わなそう、という直感のようなものなのですが。
まあ、人の気持ちというのは身体にも通じていますのでそういう感じは当然反応としてでることが多いです。別に卵が悪いわけではないのかもしれません。
ところが、こ丈夫卵はその『イヤーな感じ』というのが無いのです。
なんだかするっと入ってきて身体がクリアになるというかエネルギーが満たされる感じがするのです。これは、私にとっても卵との新しい出会いでした。これなら毎日食べられる、と思ったのです。
食べたものからエネルギーをもらうというのは当たり前のことなのですが、その当たり前のことが少なくなっている気がしました。
子育てをしていると、子供からもたくさんのことを教わります。
子供たちは食べ物を食べると普通に「おいしーーい。げんきがでてきたーーー!」といいます。
その通りですよね。大人になるとなんだか忙しさにかまけてそんな普通のこと省いて通り過ぎようとしてしまうことがあります。ただお腹がふくれればいい、というように。
当たり前を思い出させてくれる卵との出会いがまたcafe tojo(カフェ・トホ)をおいしくするものとなりました。

というわけで、cafe tojo(カフェ・トホ)で使っている卵は丈夫卵なのです。
笹塚で売っているところはありませんが、通販で買うことができます。
あと知っているところでは浜田山のエスカマーレというスーパーでは取り扱っています。
しかし、何ぶん生き物のこと。
出荷量が増えすぎて追いつかずに、入荷しないということも一年のうちに何度かあります。

このベーキングパウダーを使わずに焼いたシフォンケーキの虜になると、ふつうのシフォンケーキは食べられなくなります。
ベーキングパウダーの苦みを感じるようになってしまうのです。
生き物の生命力だけで作ったシフォンケーキは極上です。
みなさんぜひ食べてみて下さい。


あ。
ただ・・・・実はまだまだ未熟なのが型を抜くという作業。
ベーキングパウダーを使ったものよりも生地が繊細だということもあって慎重に行わなければいけません。今でもたまーにうまくゆかないことがあるのです。
これもまた生き物の生命力にたよるゆえ、毎回きっちり同じというわけにはいかないということなのかもしれません。
ちょっと不格好なときもありますが、どうぞご容赦ください。
なんてったって、味は絶品ですから!

at 16:13, 酵母菌観察係, ちいさなこだわり

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comment
あきよ, 2010/04/30 10:11 AM

実はアメリカに住んでいる主婦です。友達のガラス展のレセプションに持っていくマフィンを作ろうと思ったのに、ベーキングパウダーをきらしてしまい、なんとかならないものかと、調べているうちにここに行き着き、読んでみて感動しました。
あー、東京に住んでいたらお店に寄ってみたいー!
アメリカで普通にスーパーで売っている卵は、もうひどいもので、いつとれたものなのか本当にわからないんですよ。一説には2ヶ月も3ヶ月も前のものだとか、でも、腐らない。これって???
夫も私も卵かけご飯が大好きなのですが食べたことがなかったです。でも一年ほど前から農場の産みたて卵を買うようになって、やっと卵かけごはんが食べられるようになりました。
昨日産んだ卵とかです。色つや弾力はすばらしく、味も濃いです。だからプリンなどにすると、子どもたちが卵くさいというくらい。
とにかく、こんなにこだわっているカフェが東京の真ん中にあるんですね。素晴らしい!!
がんばってくださいね。
あきよ

管理人, 2010/04/30 5:51 PM

あきよさんへ

コメントありがとうございます。
励みになります。

生き物を食べている、ということを自覚することはとても大事なことだと思っています。
当たり前のことだけど、切り身のお肉やお魚しかみたことがなければ、なかなか認識できませんよね。
卵のことでは、ほんとうにいろいろ考えさせられました。考えてみれば、妊娠中の食事はダイレクトに胎盤や胎児に影響するわけです。鶏もおんなじなんだなあと。
あ。プリンにするときは卵は産みたてよりも少し寝かせておいた方が甘みが出るそうです。1週間ほど寝かせるとよいとききました。

ベーキングパウダーを使わない焼き菓子を作るときはメレンゲを使うという場合と
うちでは酵母を使って膨らませる場合と二通りあります。
酵母を使うとパンに近い食感になりますし、酵母独特の風味がくわわるので、かなり個性的になりますけれど、これまた病み付きになる美味しさがあります。
うちでは『3日がかりで作るバターケーキ』という名前で酵母を使ったバターケーキを作っています。機会があったらぜひ食べていただきたいです!












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